医療現場で活躍する看護師は、責任感の大きな仕事です。急変対応などに備えて、病院一本でしっかり従事しているイメージがありますが、勤務体系によってはダブルワークも可能です。ただし、それは時間や体力の状況を加味した上で検討する必要があります。そこで本記事では、副業を検討する際に注意しておきたいポイントを挙げていきたいと思います。
まず、自分が従事している医療機関の就業規則などを確認し、ダブルワークが禁止されていないか確認しましょう。国公立の病院に勤務する看護師は公務員の扱いになるので副業が禁止されています。同様に、民間の医療機関でも守秘義務などの観点から副業を禁じているところがあります。
知らなかったとはいえ、禁止されている職場でダブルワークをしていたことが発覚すれば、出勤停止や懲戒免職などの重い処分を受ける可能性があります。仮に転職するとしても狭い世界なのでダブルワークをしていた事情が他の医療機関に知られてしまうかもしれません。それを踏まえると、長期的に将来のことを見据えた場合、ダブルワークが可能な職場か確認することは非常に重要です。
また、税金の面でも注意しなければなりません。ダブルワークで本業の給与以外に年間20万円を超える収入を得た場合には、確定申告が必要になります。この時、副業の収入に関しては普通徴収にしておくと、副業の収入に対する住民税の請求は自宅に届きます。特別徴収にした場合、本業と副業の収入を合算した額で住民税の通知が病院に届くため、ダブルワークをしていること、どれくらいの収入を得ているのかなどの情報が勤務先に知られてしまうことになるため気を付けましょう。
ダブルワークは、ただはじめれば良いという簡単なものではありません。職場のルール、自身のライフスタイルをきちんと把握した上で、行動に移すことが大切です。トラブルや負担にならないよう副業を開始したい方は、備えとしてダブルワークの知識を頭に入れておくようにしましょう。